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Interview | 2017.9.1512:00

“視点と企画”の可能性
異業種のコラボプロジェクト
「TOKYO DAY OUT」で、
メディアは進化し続ける

郷田絵梨
TOKYO DAY OUT エディター
岡野ぴんこ
TOKYO DAY OUT エディター

WEB・放送・広告業界のクリエイターが集まり、新しいメディアコンテンツを実験的に開発するプロジェクト「TOKYO DAY OUT」。Harumari Inc.が運営幹事となり、2015年3月にWEBマガジン、6月にフリーペーパーをスタート、2016年3月には書籍『東京の24時間を旅する本』を出版。さらに、蓄積されたグルメ情報を武器に、6月にはPlanBとコラボし、コンシェルジュとしてレストランのセレクト予約代行も実施しています。

年々活動の幅を広げるプロジェクトのエンジンは、やはり人。とくに立ち上げから参加する2人の女性は欠かせない存在です。おひとりは、小山薫堂氏が代表を務める「N35.inc」に所属し、『another sky』(NTV)などの構成を手がけた放送作家・岡野ぴんこさん。もうおひとりは多くの女性系WEBメディアの立ち上げに携わってきた郷田絵梨さん。多忙な彼女たちに「TOKYO DAY OUT」に賭ける想いを聞きました。(取材・文 芋川健)

プロジェクトの始まりについて教えていただけますか?

岡野/ 最初はトーキョーブックマークさん(東京旅行宿泊サイト)からお話があって。関西の女の子たち向けに東京を案内するサイトを作ることになったんです。そのとき重視したのは、読んだら出かけたくなるような“わくわくするメディア”であること。あと、この時から東京の人にもこういう店あるんだ、こういう目線あるんだって気づいてもらいたい!という意識もありましたね。

“わくわくする”というコンセプトが出ましたが、デイアウトは一般的なガイドブックとは毛色が違いますよね。フリーペーパーの特集なら「東京の色いろを撮る。」「買い物エンタテインメント!」など、切り口が多彩でこだわりが強い企画のイメージです。

岡野/ 人の目に触れる以上、多くの人の耳目を集めることも大切ですが、それって究極的にはクリック率の高い同じような記事を書いてればいいってことになりがち。だからこそ、ガイドブックでありながら、“デイアウトらしい視点”は欠かしたくないんです。本気でかっこいい! 今注目して!って思っているかどうかが重要で。こういう見方もあるんじゃない?っていう目線の提案だと思うんですよ、デイアウトらしさって。

郷田/ ライターの個性もそうですよね。編集としては、その人が得意な分野や視点を大事にすることを心がけています。そうすれば、カタログチックにならない。最新トピックを取り上げるにしても、ただトレンドを追うだけじゃなくて、ライターさんらしい、編集者らしい色を付けたいんです。

その人らしさや目線を大切にするメディア。ご自身の「東京感」もデイアウトの世界観に大きく反映されそうですね。おふたりにとっての東京とはどんな街ですか?

岡野/ 一言でいえば「永遠のライバル」ですね。常に面白くて、飽きさせないじゃないですか、東京って。古くてノスタルジックなものと、最新のものを常に持っていて、変わり続けている。東京を擬人化したら、確固たる自分がある人ですよね。どれだけ変わっても、それでも私は私だ!っていう。だから、今日の東京と明日の東京は違う。それって永遠に追いつけないじゃないですか。なんかね、その辺が悔しいっていうか。東京に勝ちたいんですよ、個人的に(笑)

郷田/ 私にとって東京は「ハイヒールを履いて歩く街」。長年住んでいても全然知り尽くせなくて。だからこそ飽きさせない魅力がある。自分が上京して初めてハイヒールを履いた街が東京で、それを脱ぎ捨てることなく、常にモチベーションを与え続けてくれる。そういう魅力に溢れている街ですね。

編集部の強みは、おふたりのように独自の「東京感」を持った、多業種のクリエイターが一緒に作り上げていることのように感じられます。

郷田/ 広告のスペシャリストもいれば、放送作家もWEB編集者もいます。だからこそ同じスポットを紹介するときも、それぞれ独自の視点で切り取って企画にできるのが面白いんです!これまでは閉ざされた世界の中で、ある意味ルールが決められた中での仕事の仕方だったんですけど、今は別の視点から見たらどうなんだろう?って、一歩立ち止まって考えられるようになりました。これは異業種の言語をうまく翻訳してくれる編集長(Harumari Inc.・島崎昭光)のおかげでもありますね。価値観や目線の違う意見をよりよい方向にディレクションしてくれるというか。だから、個人としても新しい視点を得たり、自分の発想に磨きがかかるようになって、この2年間で成長してこられた気もします。それにアンテナが違うから情報収集の点でも総合力が強い。編集会議では紹介されたお店をこっそりグーグルマップで星をつけてるんです(笑)。近くに行ったら立ち寄ってみたり、世界が広がります。

WEBから紙、それにリアルサービスまで。多彩な展開を同じメンバーで行えるというのがHarumari Inc.の強みであり、TOKYO DAY OUT編集部ならではの魅力といえそうですね。

岡野/ TVやラジオもやろうと思ったら実現できます。デイアウトは、メディアを垣根なく横断できる“通行証”を持っているんです。個人的に今後やってみたいのはラジオ。デイアウトとラジオの親和性は高いんじゃないかなって思っていて。要はテレビだと「行列ができる」とか、これまで実績がある切り口の企画じゃないと通らなかったりするんです。でもラジオは新規性を大切にするメディアだから。企画性を大切にするデイアウトと相性がいいと思いますね。

おふたりのように意欲と能力の高い人材が集まれば、今後も順風満々のように見えますが……あえて、現状の不安や困難さを挙げるとしたら?

岡野/ 最近はWEBマガジンのPV獲得へ注力しているんですが、強いていえばそれが悩みのタネですね。例えば、つまらない文章だな、と思われようが、これ面白い!って思われようが、1クリックっていう評価は変わらない。どっちでもいいのかって思うこともあります。でも、だからこそ、どう抗うかが大切だし、個人的なミッションにもしています。要は企画を諦めないってことかな。流されようと思ったら、簡単なんですよ。

郷田/ でも一方で、きっちりPV獲得施策をやりきったら、デイアウトはさらにレベルアップできるような気もするんです。先日有名なブロガーさんとご飯食べる機会があって、食事をインスタにアップしていたら「数十人に見てもらうためにアップするの?」って言われたんです。言い方には驚きましたが、一理あるなって。こだわって良いものを作っても、少しの人にしか見られないってことなんですよ。やりたいこととのせめぎ合いはあるけど、ベースをもっと高めたら、より花開くはず。もっと楽しい企画だったり、楽しいことが待っている気がしますね。だからこそ、企画にこだわりながら多くの人に見てもらうための施策にも注力したいです。

おふたりともお忙しいなか、ありがとうございました。


郷田絵梨

TOKYO DAY OUT エディター

ライフスタイルWebマガジンANGIE(アンジー)副編集長もつとめる。大学在学中に文学賞を受賞したことがきっかけで、雑誌や携帯小説の連載、各種コンテンツへのシナリオ提供など執筆活動を開始。

岡野ぴんこ

TOKYO DAY OUTエディター

N35inc.に所属するテレビ・ラジオの構成を手掛ける放送作家。担当番組に、ZIP!(NTV系列)、another sky(NTV)、SENSORS(NTV)、マッチングラブ(TBS)などがある。ファッション、ライフスタイル、レストランカフェ、旅、アウトドア、DIY・・・など興味は多岐に渡り感度絶好調のアンテナを持つ。女性がときめく情報、ビジュアル、瞬間は逃さず受信。自らのスタイル、文章、写真、映像、様々な表現で発信している。